てなわけで昨日は午前中、青税とは関係ないのですが近畿税理士会・神戸支部の常任幹事としての仕事で、神戸税務署との懇談会(通称:支部懇)に参加してきました。
[支部懇談会]
支部懇は「税務署・支部懇談会運営要領(昭和58年3月18日)」によれば、申告告納税制度の円滑な発展のため税務当局と税理士(会)との相互理解と信頼関係を増進することが肝要である、という認識に基づき、対等の立場で主体性をもって、双方が腹を割って何でも話し合える場をつくることを基本として設けられたようです。
実際、支部懇は神戸税務署側と近畿税理士会・神戸支部側に分かれてずらっと並んで「ごたいめーん」の状態で行われるのですが、調査などの場面とは異なり、終始おだやかな雰囲気の中で行われました。
内容については、まずは支部長、税務署長の挨拶からはじまって、お互いに質問・要望事項を述べあい、それに対し適宜質問や意見交換などを行うといった感じで、時折笑いもまじってざっくばらんに色々と話をすることができました。
例えば「調査対象重点業種はあるんですか?」といった質問もありましたが「うーん、いろいろ過去に重点業種とされたところもありますが…うにょうにょ」と、さすがにそれは答えていただけませんでした。(わはは)
神戸支部側の質問としては、来年度の地区相談の実施の件や事前年金相談の件、集合相談会場におけるインフルエンザ対策など、税務支援関連の質問が多く、あとは全国の税務署で一斉実施となった内部事務一元化に関連して新設された「管理運営部門」の役割、あるいは、内部事務一元化スタート直後の実際の状況などについても質問がありました。あと、御願い事項として税務調査の際の事前通知の励行などを御願いしました。
(地区相談について)
地区相談に関しては来場人員の減少や費用対効果などの観点から他の大支部でも既に廃止しているところが出てきていることなど、全体の流れとしては廃止ないし縮小するということで進んでいるようです。
電子申告を推進し、HPの内容などを充実させているのも、極端な話、皆が電子申告するようになれば地区相談そのものが不要になるといったことが念頭にあるようです。
個人的には「費用対効果を考えて来場人数の少ない相談会場を廃止する」といった話に関しては昨今の緊縮財政の国情を考えるとわからないではないのですがやはり違和感があり、本来、国の施策というものはそういった費用対効果で考えると民間では割に合わず実施できないけれども国策として全ての国民がその施策を利用できなければならないといったことに関して税金を使って実施するというのが本分なんじゃないかと思うので、どうも国の施策、国家の機能としてはなんだか間違った方向に動いているんじゃないかといった印象を受けましたし、そのように発言しました。
国が費用対効果を理由に施策を必要としている国民がいるにもかかわらずその国民を切り捨てるというのは国の義務を放棄していることになりますので、例えば2会場を1会場に統合しするならするで良いのですが、その代わり廃止した会場の地区に住んでいる方については統合後の会場までシャトルバスを運行するなど「足の確保」で施策が行き届くよう配慮する、といったことは考えられないかという質問もしましたが、このあたりは話が大きすぎて政策レベルになるのでということでお答えいただけませんでした。
私は税務支援は来場者が多い少ないではなく「本当にその施策を必要としている弱者のためだけに」厳密に対象者を限定して行うべきだと考えています。
神戸支部では幸いにしてあまりそういうことはないようですが、税務支援と言いながら業務侵害に該当するようなものまで誰でもどんな事案でもタダで受けてしまうといったようなやり方では当然、破綻するのは目に見えていますので、本来は地区相談会場に無料コーナーと有料コーナーを併設し、現在のように無料相談対象外の方に門前払いを食らわせて追い返すのではなく、その場で有料コーナーに案内して低額でも良いのでいくばくかのお金を払って頂ければ申告できますよと、そういった対応をすべきではないかと考えています。
(インフルエンザ対策)
これについてもけっこういろいろと議論しましたが、基本的には極めて一般的・常識的な対応をするしかなく、もしも万が一パンデミックが発生した際には集合相談を中止し、しかし、毎年相談会場で申告をされている納税者の申告機会を奪うことになってはならないので、その後の開催や、申告期限の延長などの手当を行う必要があることなどを確認しました。
また、会場にマスクもせずゲホゲホ咳をされている納税者が来られると他の納税者に迷惑がかかるので「来るな」とは言えないけれど、会場の入り口に立て看板を設置し、マスク・消毒の励行などをを御願するといった形にしてはどうかとかいった意見も出しました。
(税務署の内部事務一元化)
ワンストップサービスということで、これまでは納税証明をとる場合でも法人・個人などそれぞれの窓口に行かなければならなかったものがひとつの窓口で全部対応できるようにすれば納税者利便が増すであろうというもくろみではじまったのですが、やはり現場には混乱が起きているようです。
まずは、ひとつの窓口で複数の税目等に対応しなければならないので、窓口で最初に納税者から話を聞いた者が自分の得意とする分野の話でない場合に、同じ窓口に配属されているその分野を得意とする者に話を振らなければならず、かえって二度手間になったり、誰に話を振ればよいのかわからず時間がかかったりすることがあるとのことです。
今までは法人税部門に行って話をすれば法人税の話がわかる人が対応するだろうからこういうことはなかったんじゃないかと思いますし、その方が納税者にもわかりやすくて良かったんじゃないのとか思ってしまうのですが、ま、それはさておき。
納税者利便が増すためには、窓口にいる人間がスキルアップしてどの税目にも対応できるようにする必要がありますが、そこに至るまでには相当時間がかかるのではないかと思いますし、結局は人員削減のための方便だったのではないかという気もしたというのが正直なところです。
(調査時の事前通知励行)
これに関しては従来から現金商売などの業種に関しては適正な調査の確保という観点から事前通知なしでの調査が行われていますが、これについて「一度目は事前通知なしで入った。その際に何ら問題が認められなかったら、次回はちゃんと通知してもらえるとか、そういった配慮はできないのか?」という質問がありました。
これについてはなかなかそういったことはできないという主旨のお返事でしたが、同族会社に関する不利益規定と同じく、現金商売などを行う特定業種に関しても「決め打ち」でそういった不利益な取り扱いをされるということに関しては問題があろうかと個人的には考えます。
これに関してはそれ以上の話はありませんでしたが、税務署側としてはたぶんそういった業種の調査で実際に現金売上の計上漏れが多いといった情報を反論情報として持っているのではないかと思います。
なので、事前通知なしってのは税務行政上やむを得ない場合があるかも知れませんが、その場合でも必ず税理士立会のもとで調査を開始するようにしていただきたいと個人的には考えております。現場の確保はしているんだから、税理士が来るまではちょっと待ってよ、ということです。
※ 税理士の都合がつかないことも多いので結局これは根本的な解決策ではないのですが、ま、次善の策と言うことで。
[神戸税務署側からの連絡・要望事項]
(広報)
・国税庁HPのWeb-TAX-TVとメルマガの宣伝
・11/13税を知る週間 に 神戸新聞紙上で座談会
(管理)
・別表1(1)の記載誤りについて
「一般社団・財団法人の区分」欄に、「非営利法人」とそれ以外という意味で「普通法人」という欄が設けられているのですが、この「普通法人」という言葉に反応して、公益法人ではない株式会社や有限会社の納税者がここに○をつけているケースがかなりあり、その申告書はシステム上全部エラーとしてはじかれてしまうそうです。(^^;
個人的にはこれは別表1(1)のつくりが悪く、「普通法人」などと書かずに「その他」とでもしておけば勘違いする人もなかっただろうにと思うのですが、ま、それはさておき。
・税務代理権限証書の添付場所について
申告書別表などの後ろ、決算書の前あたりといった、中程に差し込まれるケースがあるようですが、受付印もれなどが発生しやすいので、できれば一番後ろに綴じて欲しいとのことです。
・ダイレクト納付の案内
(個人)
・平成22年の消費税課税事業者の届出
未提出多数と言うことで、近々提出慫慂を電話依頼などで行うとのことです。また、簡易課税の選択をする場合は本年12/31が提出期限なのでお忘れなきようとのことでした。
(資産)
・平成21年分贈与税の申告書
昨年同様今年も申告書の送付はせず、周知文書の送付をしますとのこと。要はできるだけ申告書作成コーナーなどで作成して欲しいという意向のようです。
(法人)
・11/26に神戸支部主催のe-tax研修会開催
情報化対策委員長として私の所掌で行う研修会ですので、神戸支部のみなさん、どうぞご参加の程よろしく御願い致します。(_ _)
・10/20に改正法人税の説明会
場所:神戸文化ホール
時間:13:30-
ネタ:土地の先行取得、繰戻し還付など
管内の納税者に案内のハガキを出すそうです。
(源泉)
・12/2に年末調整説明会
場所:神戸文化ホール
時間:1回目は10:00-12:00、2回目は13:30-15:30
用紙は11月発送、扶養控除等申告書などについては既に国税庁HPにUPされていますとのことです。
・源泉申告・未納の照会や支給状況のお尋ね
年三回ハガキや文書で実施しているとのことです。
[閑話休題]
この支部懇のあと、あちこち9月申告の申告書を提出しに行って、最後に神戸税務署に提出しに行ったら青税の特別会員の方にばったり出くわしました。(^^)
で、挨拶して出ようとしたところでまたもや知り合いの税理士にばったり会いました。月末の税務署はやっぱ税理士密度が濃くなっているんだなとか思いながら事務所に帰った次第です。
で、その後少し仕事をしてから連盟の制度部会に出席したのですが、ちょいと支部懇の話が長くなったので制度部会の話はまた明日。(ってをい ^^;)
制度研修部長 坂井昭彦
